今回は、以前からずっと感じていたことについて持論を展開します。
私は、人材育成に長期間携わってきました。
ただ単に人に教えていた訳ではなく、私なりに色々と考えて段階的に明確な達成目標を作り、それに則って指導してきました。
個々の案件により違いますが、大体の筋書きは同じで、
1 とにかく形にハメ込む
2 なぜ形があるのか考え理解させる
3 形から飛び出させる
4 形を基礎としたオリジナルのやり方を形成させる
といった感じです。
結論から言うと、日本人はこの1の形にハマるのは得意であるように感じます。
でも、3の形から飛び出すのが苦手な方が多いです。
何事も、頂点に立とうという人は、形を基本としながらも、自分のやりやすいオリジナルの形を作っています。
スポーツの世界を見ると分かりやすいでしょう。
トップアスリートに、教科書通りのフォームの人はあまり見かけません。
むしろ、何じゃそのやり方は!?という人の方が多いです。
でも、勘違いしてはいけないのは、その人達も最初から我流でやっている訳ではないのです。
基本を学び、基本の原理を学び、基本を踏まえつつ頂点を目指して進化させた結果なのです。
日本人はまじめで、基本である形から飛び出すことを『悪』と考える傾向にあります。
大切なのは、形ではなく結果です。
プロセスも大切ですが、プロセスだけを見ていてもダメなんです。
結果を欲し、結果を出すために考え、考え抜いて編み出した方法がベストなのです。
基本を軽んじているのではありません。
基本というものは、長年蓄積されてきた経験などから形成されたものであり、ほぼ万人に通用するひとつのバイブルです。
基本を逸脱したプロセスは、例え結果を得られたとしても一時的なものであり、少しの変化で脆くも崩れ、修正不可能になります。
立ち返るべき原点である基本がないからです。
誰しも不調というものはあります。
基本に則った技術は、迷ったら一旦基本に立ち返って何が悪いのか検証することができます。
だからこそ、最初はしっかりと基本を学ぶべきなのです。
「これはこうする」という基本だけを愚直に実践していてもダメです。
なぜ、「これ」は「こう」するのか、理解しなくてはいけません。
考えない人に未来はないです。
ということで冒頭に述べた筋書きに至る訳です。
人材育成のメソッドは、機会があれば詳しくお話ししたいと思います。
ビリヤードでは、キューという球を撞く棒を真っ直ぐに振り出すのが基本です。
これが意外と難しく、真っ直ぐのつもりがなっていないことが多いです。
意識していたら出来ても、ちょっと球のことや戦略に意識が向くと左右のブレが出て、結果として手玉(撞く白い球)に対して正しくアプローチできず、ミスショットになりがちです。
他にも同時に色々と意識してやるべきことが多いので仕方ないですが、練習を重ねて意識しなくてもできることを増やしていけばミスは減ります。
試合になれば、緊張からその意識できる幅は狭くなります。
だから本番でミスが出やすくなるのです。
これは練習から意識しなくてもしっかりと基本通りできるようになるしかないのですが・・・。
でも、プロのフォームを見ていると、めちゃくちゃ左右にこじりながら撞いている人もいます。
特にフィリピンプレーヤー。
でも、上手いんです。
要は、結果としてちゃんと撞けていれば良い訳で、毎回安定!?してブレる、又は意識して他と相殺しながらブレる分には、問題ないのでしょう。
大切なのは、真っ直ぐ撞くこと自体ではなく、結果を出せる撞き方を毎回同じようにできることではないでしょうか。
撞き方だけに執拗にこだわっていても、先に進みません。
そう、真っ直ぐでなくて良いんです!
って自分を慰める私・・・。
日本人は、身体的には恵まれているとは言えません。
例えば、陸上三段跳びで、典型的な日本人体形で世界一になるのは物理的に困難でしょう。
しかし、頭脳や性分はとても優れていると思います。
もっともっと世界で活躍する人が出てもおかしくないと思っています。
「形」から自ら飛び出し、「形」を基本とした技術を確立できれば・・・。
形に閉じこもっていても、何も得られません。
思い切って「形」を抜け出してみる勇気も必要です。
そんな生き様は如何ですか?
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