C値とは!?

先日、建築中の我が家の気密測定が行われたので、休みを取って立ち会ってきました。

そうです。C値とは、気密に関する数値です。

C値は「相当隙間面積」と言いまして、建物の隙間を表す数値です。

厳密に言うと、その建物(の床面積)における、隙間面積の割合です。

測定はまず、家の中の意図して開けてある穴とまだ完成していないために塞いでいない場所を塞ぎます。

この際、窓などの隙間は塞ぎません。これを塞ぐのは不正です。

要は、完成した状態を想定し、換気扇などの部分や玄関扉の枠の下部分などのまだ未完成で塞がれていない部分のみをテープで塞ぐ訳です。

そして、巨大な送風機みたいな機械で、家の中の空気を抜いていきます。

家の中を負圧にする訳ですね。

そうすると、家の隙間から空気が侵入してきます。

その侵入具合を計測して、隙間面積を計測するようです。

負圧と言っても、息苦しくなる程のものでも、耳がキーンとなる程のものではありません(^^♪

家には極小さい隙間がどうしても出来てしまいます。

例えば屋根であったり、壁であったり。

そして忘れてはならないのが、窓です。

窓も、ビシャッと閉まる縦辷りや横辷り窓なら問題はありませんが、引き違い窓だと、窓がレールに乗っているだけなので、どうしても上下と窓と窓の間に隙間ができてしまいます。

気密性能を上げたければ、できるだけ引き違い窓を使わないことです。

とはいえ、ベランダやテラスに出入りするには、引き違いになっちゃいますよね。

あとは、基本的に引き違いにしないとシャッターを付けられないです。

でも、できるだけ出入りしない普通の窓は、縦辷りや横辷り窓にしましょう。

予算に都合がつくのであれば、内開きの窓が良いでしょうね。

室内側から付けるので、窓サッシの交換も壁を壊さず比較的簡単にできるそうです。

施工できる工務店を選びますが・・・。

さて、換気扇やらで穴が開いているのに、気密性はなぜ必要なのでしょうか。

簡単に言うと、意図しない(想定外)の空気の出入りを無くすためです。

今は24時間換気を装着する義務がありますが、その換気システムで計画通りに換気させるためには、予想外の空気の流れができては困るのです。

また、勝手に空気が出入りしてしまっては、冷暖房効率もがた落ちですね。

昔アパートで、窓を閉めていても風が強い日はカーテンがユラユラしてましたけど、暖房しても窓際はめちゃくちゃ寒かったです。

一般的に、24時間換気システムが適正に稼働するためには、C値が1.0未満の気密性が必要と言われています。

24時間換気システムには、一般的に第1種と第3種が使用されます。

第1種は給気も排気も機械的に行うもので、第3種は排気のみ機械的に行って、給気は廃棄に伴う負圧によって自然に行うものです。

第3種の場合、C値が1.0以上だと隙間から空気が漏れ入ってくるため、本来の給気口から空気を効率的に取り込めなくなります。

要は、フィルターを通らない空気が入ってくる訳ですね。

第3種換気であれば、換気扇を回しても給気口から空気が入ってくるので、負圧によって開けられないくらいに玄関ドアが重くなることもないでしょう。

しかし、第1種換気での場合は、家の中が完全に負圧になって玄関ドアがとても重くなったりします。

そういう場合は、同時給排の換気扇にするか、差圧式給気口を設置します。

同時給排の換気扇とは、換気扇で排気と同時に給気するもので、部屋の空気が抜けにくいので、寒くなりにくいです。

差圧式給気口は、換気扇周辺の壁に差圧になれば開口するダクトを設け、換気扇が回って家が負圧になるとそこから吸気して圧力を補うものです。

第1種換気でC値が1.0未満になりそうな家なら、検討すべきかと思います。

第3種換気だと、空気がそのまま入ってきます。

夏は暑くジメジメした空気が、冬は冷たく乾燥した空気が直で入ってきます。

24時間換気だけだとそこまで気にするレベルではないかもしれませんが、換気扇までガンガン回すと無視できないレベルで室内の温度と湿度が失われます。

第1種換気だと、熱交換システムを構築できます。

熱交換システムとは、排気から熱を回収し、給気にその熱を与えるものです。

良いですよね(*’▽’)

熱交換システムにも、ダクト式やダクトレスなど色々なシステムがあるので、それぞれのメリットデメリットを考慮して選択すれば良いと思います。

ビルダーによっては、全館暖房と組み合わせているところもあるので、一考しても良いかもしれません。

ただし、大前提として、最低でもC値1.0未満をクリアする必要があります。

隙間が大きい家だと、システムそのものが適正に機能しないですからね。

何事もお金をかければ、性能は上がります。

でも、費用対効果を考え、ある程度の実感できるレベルまで性能を上げていけばよいのではないでしょうか。

そういう「いい塩梅」について解説している方がいて、全部ではないですがとても共感しましたので、紹介しておきます。

↓とても勉強になると思います。

せやま氏@家なんかにお金をかけるな!質は担保しろ!|note

さて、我が家のC値はというと、0.6でした!(^^)!

ツーバイで吹き付け断熱なので1.0は切れます!と営業さんは豪語していましたが、ここまで良くなったのは大工さんのおかげですね。

我が家の場合は、外回りのみ2×6にして壁厚を増やしてその分断熱を厚くしたので、その影響もあるとは思います。

もちろん、屋根も厚くして、床は構造上厚くできなかったので、高性能なものに変更しました。

おかげで、HEAT20のG2というグレードをクリアできました。

家は、間取り、耐震性能、窓、断熱、気密、換気システムとトータルで性能を上げる必要があります。

ビルダーの多くは、住む人のことより利益を最優先します。

そのためには平気で嘘をつく闇が色濃く残る業界です。

施主がしっかりと勉強して、自分のために要望を出さないと良い家はできません。

残念ながら、現状はそんな感じです。

でも今はネットで情報を得られる時代です。

時間と手間はかかりますが、家は人生で一番であろう高い買い物であり、できてからでは容易に変更できないものですので、事前にその手間を惜しまず賢くなりましょう。

皆さんの家が快適なものになり、人生が豊かになりますように・・・。

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