皆さんごきげんよう♪
今、東京2020オリンピックに絡んで、贈収賄の話題がニュースを賑わせていますね。
その中で、たびたび登場する電通という会社がありますが、皆さんはご存知ですか?
一般の方には、あまり馴染みはないかもしれませんね。
電通は、国内最大手の広告代理店です。
数年前に起きてしまった「高橋まつり」さんの過労死でも、たびたび名前が出ていました。
スポーツの世界に限らず、海外との太いパイプを持っており、国際的なイベントをやるときに外せない存在となっています。
安倍元首相の国葬も、電通が請け負っていますね。
賛否あるところだとは思いますが、電通にしか成しえないイベントだということですね。
さて、この過労死ですが、私も思うところがあるので述べたいと思います。
結論から言うと、残業時間を減らしても過労死は減りません。
自殺した「高橋まつり」さんですが、自殺する直前の残業時間などが注目されていました。
当時の私は公務員であり、あまりピンとこなかったのですが、今ではよく分かります。
今私は身辺警護、いわゆるボディーガードの仕事をしていて、色々な企業に飛び込んで内情を知る立場にあります。
残業時間100時間越え?普通にありますけど。
起業した事業主さんなんかは、半端ない時間勤務してますよ?
というか、企業によってはトップの社長さんが誰よりも早く来て、誰よりも遅く帰るところも多く見かけます。
そんな人は、社長という立場で100時間なんて余裕で超えています。
かのアメリカの起業家であるテスラモータースの「イーロンマスク」さんも、めちゃめちゃ勤務時間が長いと聞きます。
それが良いとか悪いとか、過労死は誰が悪いとか良いとかの話ではありません。
単純に、「残業時間過多=過労死につながる」のではないと言いたいのです。
ひとつの目安にはもちろんなります。
でも、大切なのはその残業の内容なんですよね。
これも結論から言うと、好きか嫌いか・・・。
例えば、イーロンマスクさんなんかは、好きで好きで仕事をしているでしょう。
だって自分で興した会社のためだもん。
かたや、「やらされている」「やらざるをえない」そういう状況で勤務時間が長くなっているのは危ないと思うのです。
誰にでも、どんな仕事にも、正念場というものはあります。
勝負所ですね。
そういう時には、何時までだろうが、何日続けようが、やらなきゃいけないんです。
そこの踏ん張りで、その後の展開が大きく変わる訳ですから。
その展開が視野に入って仕事をしているかどうかは、疲労度に大きく影響します。
つまり、ただ命じられてやっている残業や、ひたすらノルマを達成するためだけの残業は、その仕事の先にあるべき目標も、ゴールポストも見えずにやっている可能性が高いわけです。
そうすると、ただただ疲労感のみが蓄積し、生活をも圧迫されて、もはや仕事の目的や生きる意味を見失うことに繋がります。
そういう残業って、時間にして例え40時間でも、精神的・肉体的に相当なダメージを与えます。
そういうことが過労死に繋がっているのではないでしょうか。
単純に時間で縛っても、あまり意味ないですよ。
世の中には、残業代を頼りに生活を設計している人も多くいます。
時間だけで縛るということは、そういう人の生活を圧迫することにもなるのです。
そういう人達は、残業時間が長くなっても過労死には直結しません。
好きで働いている訳ですから。
でも、時間で縛ることによって、正念場の勝負所でチャンスを逃すことにもなりかねません。
そうするとライバルとの競争に負け、ひいては国際社会における競争力も失うことにもなってしまいます。
36協定だけではどうにもなりません。
「高橋まつり」さんの場合も、こういう状態ではなかったのか・・・と思います。
ただ、否定する訳でも非難する訳でもありませんが、他にも過労死認定されている方は、年間で数百人にのぼります。
警察時代に、私の後輩も何人か自殺しました。
なぜ、この方だけ特別視され、多額の賠償金が支払われたのか、なぜ電通ばかりが悪者視されているのか、疑問に思います。
命の値段に差があるのでしょうか?
大きな声をあげた人にだけ、大金が入るのでしょうか?
全て会社が悪いのでしょうか?
なんだか釈然としません。
報道も一方的です。
電通の代々の社長が、未だに毎年お墓参りをしていることなど、報道もしません。
先に述べたように、過労死へと導くものは単純に時間ではなく、疲労度です。
パワハラや勤務環境や人間関係など、多くの要因が疲労度に関係しています。
それを改善する責任は、会社側にあることは間違いありません。
でも、人生を選択する権利は各個人にあります。
仕事で苦しんでいる人など、世の中にゴマンといます。
「これはどうにもならん」「自分には無理だ」「自分には向かない」と思ったら、そこからドロップアウトするのも選択肢であり、決して捨ててはいけない逃げ道なのです。
確かに自分で選択するのは、困難かもしれません。特に高学歴であまり挫折を味わったことがない人には屈辱で難しい決断だと思います。
でもそれって、そういう選択を自分でしたのです。
刑務所のような逃げ場のない環境ならともかく、選択肢を自分で放棄して全て会社が悪いというのは、どうなのかな~って思う訳です。
そういう場合、家族や周囲の人が助けてあげなければなりません。
実際に「高橋まつり」さんの場合も、SNSなどで危険な兆候などが見られていました。
繰り返しますが、誰が悪いとか言っているのではありません。
誰かの死を、誰かの責任にすることは簡単です。
でもそれで問題は解決するかといえば、そうではありません。
誰かを責める前に、まずは各自が反省すべきなんです。
そして、次にそういう悲しいことが起きないよう、周囲に気を配り、できることをしてあげるべきなのです。
繰り返しますが、単純に労働時間を短くしただけで過労死を防げるものではありません。
華々しい楽しい仕事ばかりではありません。
地味で苦しい仕事にも、遣り甲斐を持てるよう上司は配慮してあげるべきです。
「昔は当然のように・・・・」なんて精神論は、ゆとり・Z世代には通用しません。
会社を動かしてしるのは、人です。
どれだけシステムなどが発達しても、それを作り、動かすのは人なんです。
結果として会社の利益を考えるのであれば、末端かもしれない地味で辛い作業に当たっている人たちのやる気を上げてやる努力をすべきなんです。
皆さんはどう思われますか?
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