皆さんごきげんよう♪
私は、身辺警護のお仕事で色々な企業などにお邪魔しており、そこの企業風土というか雰囲気などを肌で感じることができます。
企業によって、結構というか、かなり違いますね。
上司と部下の関係性や、指揮命令系統などが企業によって違って、非常に興味深いです。
また、外から見るイメージと内部から実際に見るのとでは、当然ながら大きく違います。
これだけ多くの企業を、内部から観察できる人もそんなに多くないのではないでしょうか。
本業は別にして、とても刺激を受けて勉強になる毎日です(^^♪
さて( ´ー`)y-~~
就職してそれなりに年数が経つと、部下という存在を持つと思います。
皆さんは部下と良好な関係性を築けていますか?
部下との関係性や指導方策は、色々な企業と個人の考え方があり、どれが正解かは言えるものではありません。
私も警察時代に射撃の監督をしていた際には、随分と迷い、悩み、試行錯誤をしました。
今回は、私がそんな過去の経験をもとに、いま色々な企業を内部から見ていく上で「これだけは言えるな」ということを紹介したいと思います。
それは「部下を尊重する」ということです。
言葉にすると簡単であり、何となく「自分はちゃんと尊重できている」と思っていても、具体的に理論立てて実践している人は、そう多くないのではないでしょうか。
なので、もし良ければ皆さんの指針の参考になれば幸いです。
部下の人格を尊重する

部下も一人の人間です。
あなたとは違った人生を歩んできた一人の人であり、それを否定する権利は誰にもありません。
もしかしたら、仕事の出来栄えがとても悪いかもしれない。
仕事のスピードが遅いかもしれない。
必要なプロセスを踏まず、突っ走るかもしれない。
組織の判断を仰がず、独断的であるかもしれない。
でもですよ、その部下はあなたと同じ人なんです。
仕事の部分に関して、必要な指導や時には𠮟責も必要かもしれません。
でも、それと人格まで否定するのは全くの別問題です。
部下の仕事の出来栄えなどを否定することはあっても、絶対に人格そのものを否定するのはやめてください。
その部下には、親や配偶者、子供もいるかもしれません。
家庭では、頼りになる親かもしれません。
そういう部分を忘れずに接していれば、人格そのものを否定することもなくなるのではないでしょうか。
部下の能力を全否定しない

あなたはその分野において、その部下よりも経験豊富で実績もあるでしょう。
知識と経験に裏打ちされた成功の方程式も、しっかりと持っていることでしょう。
しかし、それが絶対に正しいと言えますか?
私は、世の中に「100%」や「ベスト」というものはないと思っています。
絶対なんてものは存在せず、少なくとも「現状では」「知るかぎり」などの枕詞が必要です。
部下がとんちんかんな答えを導き出しても、それをはなから全否定しないでください。
もしかしたら、もしかしたら部下の答えの方が、より良いかもしれないからです。
自分が絶対だと思わずに、その可能性を考慮して「なぜその答えに至ったのか」話を聞きましょう。
例え結論的には不正解だったとしても、参考になる部分があるかもしれません。
参考になる部分があるならば、聞く耳を持たずに真向否定するよりも、聞いた方がメリットが大きいですよね。
えてして、その道にどっぷりと浸かっている人は、過去の手法に固執しがちです。
新しい目で見て、若い柔軟な頭で導き出した答えの方が、ベターである可能性は十分にあるのです。
できる人ほど、人の意見をよく聞くものです。
聞くのと聞き入れるのは、全く違います。
傾向として、人の意見に耳を傾けない、そもそも他人に一切興味がない人は、小さな判断ミスに気付かず大きな失敗につながるおそれがあります。
実際、大きな企業のトップに立つ人は、本当に人の話をよく聞いていますよ。
聞いた上で、正す部分はちゃんと理由も説明して修正している感じです。
部下の育て方

いきなり人の上に立った人には分からないかもしれませんが、多くの人は部下という立場から始まったはずです。
部下の時に、どうだったかを考えれば、部下とどう接して育てれば良いのか、何となく答えは見つかるのではないでしょうか。
その職場の方針や雰囲気などにもよりますが、部下が上司に忖度しているようでは、あまり良い結果は望めない気がします。
公務員のような決まりきった仕事をマシンのようにこなす業務であれば、どんな心がけでも大きな差は出ないかもしれません。
しかし、何千万、何億円という勝負をしている企業にとって、それは致命的です。
確かに、上司が方針を示して、部下がそれに向けて頑張るのですが、それだけだと何というか小さい委縮した仕事ぶりになるのです。
あくまでも上司が示すのは主たる指針であり、大切なのは会社としてどう進んでいくか、何をゴールに設定しているか・・・ですよね。
末端の部下まで、それを視野に入れて動く企業はとても強いです。
言われて動く、言われたことだけを安パイにこなす、上司から指摘されない成果を出せばオッケイ・・・という仕事ぶりでは、とても競争には勝てません。
あっ・・・
なぜか部下の在り方について説いてしまいました・・・(;^_^A
でも大丈夫、上司はそうなりがちな部下の特性を踏まえて、対応すれば良いのです。
部下がイキイキと仕事をしている企業は強いです。
なぜイキイキと仕事しているかといえば、会社という母艦の目的地を把握した上で、部署という自分の乗船する船が成すべきこと、そのために自分が為すべきことを把握し、誰よりも高い結果を出してやろうという情熱を持っているからです。
成果を出して成り上がろうとする野心とも言えるかもしれません。
成果に見合った報酬が用意されていることが前提になりますが・・・。
「成果によって給料は増えないけど情熱を持って頑張れ」なんて、部下にとってそんな馬鹿らしいことはないです。
上司として、そういう部下の心理を分かっていなければなりません。
会社によっては、そこまで成功報酬なりを用意できないところもあるでしょう。
それを精神論だけで頑張れと言っても、頑張るのは最初の1年くらいでしょう。
すぐに報酬として報われなくても、将来的に優位にはあるはずなんです。
上司として、ちゃんと説明して頑張りに対しては労ってあげていれば、部下のモチベーションは大きく落ちないはずです。
優秀な人材は、成果を出すことに自信がありますから、適正に評価して報酬を出してくれる所に転職していくことでしょう。
それを引き留めるだけの報酬を用意できないなら、仕方のないことです。
他方で、やる気を失ってしまった者、そもそも情熱を持っていない者がいるのも事実です。
全員がやる気に溢れた野生の獣である組織なんて、そうそうないですから。
働きアリの理論をご存じでしょうか?
これは人間社会にも当てはまり、集団をなすと
2割がよく働き
2割がサボり
6割が普通
で形成されるというものです。
よく働く2割だけを集めてきても、不思議とこの割合で再形成されるらしいです。
なので、情熱に溢れた者を集めてきても、どうしても成果を出そうともしない者が一定数出てくるということですね。
組織として、こういう者達をどうするかということは永遠の課題でもあります。
それをどうするかは、上司として腕の見せ所でもあります。
ただ気合を入れてどやしつけるだけでは、解決しません。
これは私の理論ですが、小集団化してやると良いです。
何もしなくなる大きな理由は、「自分がやらなくても・・・」という思考です。
部署内の仕事を細分化して、少人数で当たらせます。
そうすれば、「自分がやらねば!」となるし、サボると目立つし、それなりに動くようにはなるはずです。
そして、一人一人に遣り甲斐を持たせるべきです。
小さなものでも構いません。
忖度ではなく、自分の目標として掲げ、それを達成することによって、モチベーションは確実に上がります。
自分の目標として何かを掲げるということは、会社や上司の指針を理解して、自分に何ができるかを理解しないとできません。
そこまで持っていってやるのが、上司の役目です。
そういう努力をせずに、「あいつは使えない」などと決してぼやいてはいけませんよ。
また、人格を否定されたり、一人の人として扱ってもらっていない人は、上司や組織に反感しか持てず、そもそもその情熱を持つことはないでしょう。
大切なのは、部下にやる気を持たせることです。
そのために、部下自身に考えさえ、真の組織の一員にしてしまうことです。
「褒めて育てる」という潮流がありますが、私は少し違うと思います。
もちろん褒めることは大切なのですが、それだけでは正しく育ちません。
時には厳しく、共に苦しみ、共に悩み、共に笑える、本当に心の通った人間関係を築くことが大切です。
部下だったら、そういう上司に付き従いたいと思いませんか?
そういう上司のためなら、身を粉にして尽くしたいと思いませんか?
上司からの圧と、部下からの突き上げの板挟みで大変だとは思いますが、「部下が使えない」と嘆く前に、自分の在り方を今一度見直してみては如何でしょうか?
優しいだけでも厳しいだけでもダメ。
共に分かつ姿勢こそが大事なんだと思います。
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