WBC侍ジャパンの準決勝メキシコ戦に見る感動のマネジメント

皆さんごきげんよう(*’▽’)

WBCの侍ジャパン、決勝に進出しましたね\(^o^)/

3月21日、アメリカで行われたメキシコとの準決勝に勝ちました!

皆さんは生で見ましたか?

私はあまり野球に興味はありませんが、この試合は鳥肌が立つレベルに感動しました。

単にサヨナラで勝ったからという理由ではありません。

私も元アスリートの端くれであり、監督業も経験したのでマネジメントに関してはかなり悩んだし苦労しました。なので多少なりの知見はあるつもりです。

そういう視点でWBCを見ていた部分もあり、この栗山監督の采配に鳥肌が立ったのです。

今回は、そこに焦点を当てて解説したいと思います。

選手選考

今年1月26日に、栗山監督は選手を発表しました。

今回のメンバーは、「主力選手の入れ替わりの時期にも来ているので難しかった。」と監督が語っていましたが、選出28選手中15選手がトップチーム初選出という若手が多いチーム編成となりました。

監督は、

「若くても力のある選手たちばかり。経験が少ないと言われるかもしれないけれど、今の状態を見ていると十分結果を残してくれると思って選んでいるので“若いから選んだ”というのは一切ありません。選んでから(初選出が15名もいるんだと)気づいたくらいです。」

と話していました。

もちろんスキルがあるからこそ選ばれた訳ですが、若手にしても監督にこう言われたら自信になりますよね。

この世代交代というのが本当に難しい課題なんです。

今この試合を勝つだけだったらベテランで揃えれば良いのですが、その先を見越すとそれでは次に繋がっていきません。

かと言って、その先を優先しても、今を勝つことが難しくなります。

結論から言うと、今回のベテランが程よく混じった若手中心のチーム構成は、絶妙なのだと思います。

野球はあまり知らんけど(-。-)y-゜゜゜

他方で、選手にも個性があり、単に実力あるベテランと勢いある若手を混ぜれば良いというものでもありません。

ここが本当に難しいところであり、あらゆる条件などを勘案しながら選考しなくてはならない監督業の難しいところです。

結果論で恐縮ですが、今回の選手選考はドンピシャではないかもしれませんが、ばっちり当たっていたのだと思います。

勝負の世界に「たられば」はありません。

他の選手を選考していたら・・・

この試合で他の選手を起用していたら・・・

この場面で代打を出していれば・・・

なんていう「たられば」は、結果論に過ぎず、責任のない第三者の戯言です。

監督が、重責に押し潰されそうになりながら、胃を痛めながら悩みに悩んで下した決断に対して、何人たりとも非難する資格はありません。

選手ってまだ良いんですよ。自分のベストを追求すれば良いわけなので。

でも、監督って選手全員の管理はもとより、相手チームとの相性、会場の雰囲気、チームの雰囲気、試合の流れ、ベンチの空気などなど、総合的に判断して決断をしなければなりません。

マネジメントの世界って、大変なんですよ・・・(*_*)

しかも、勝っても脚光を浴びるのは選手ばかりで、あまりスポットライトが当たることもありません。

確かに活躍したのは選手であり、そこが評価されるのは当然のことです。

でも、その陰で監督のマネージメントが功を奏していることを忘れないで欲しいなと個人的に思います。

という訳で、今回の選手選考は「ベスト」ではなかったかもしれませんが、素晴らしくまとまった良いチームになったのだと思います。

そもそも勝負の世界に「ベスト」なんてものは存在しません。

それでもあえて言うならば、監督が選択したことが「ベスト」です。

監督の采配

選手の起用

今大会で色々と思うところはありますが、特に注目すべき点を挙げるとすれば村上選手の起用です。

昨シーズンとても活躍した選手ですが、このWBCでは最初から不調でした。

4番の打順で、不振に喘いでいましたが、監督は交代することなくしばらく4番を任せ続けました。

さすがに途中から5番に変えましたが、それでも凄い采配だと思います。

言い方が悪いですけど、全然打ててなかったんですよ。

その選手を信じて出し続けるって凄い信念だし、本人に対してもチーム全体に対しても強いメッセージになっていたのだと思います。

結果として勝ち進んでいく内に、調子が上向きにはなってきていたものの、まだまだ主砲と呼べる状況にはありませんでした。

そこにきて、準決勝でのサヨナラヒットですよ。

本当に結果論で恐縮ですが、これ以上ないドラマですよね。

正直、これを見越していた訳ではないと思います。

ぶっちゃけ、監督自身も期待3割、諦め7割といったところではないかと拝察します。

それをこの結果にもっていけたのは、起用し続けた監督の采配であり、監督の人柄によるチームの雰囲気にあったと思っています。

チームの雰囲気

このチームの強さの秘訣は、前回お話したとおり大谷選手であったり、ヌートバー選手によるところは大きいと思います。

でも、見ていて感じるのは、ダルビッシュ選手や、吉田選手、山川選手といったベテラン勢がとても良い雰囲気を醸成していて、若手も心地よく伸び伸びとプレーできていたように感じます。

特にダルビッシュ選手は、キャンプから合流して若手を中心にコミュニケーションを積極的に図り、人間関係を築いたようです。

チームの雰囲気に寄与した功績はとても大きいと感じます。

そして、全員から「チームとして勝つんだ!」という意識が、画面を通してもヒシヒシと伝わってきました。

ここまでの雰囲気は、これまで見た記憶がないですね。

準決勝戦で印象的だったのは、最終回で大谷選手が先頭打者で初球打ちから2塁打で出塁した際です。

ベース上で、ベンチに向かって両手を挙げて何かを何度か叫んでいました。

口の動きから察するに、「カモーン!」と言っていたのだと思います。

そして、続く吉田選手がボールを選んで四球になった際、ネクストバッターの村上選手を指さしました。

「あとはお前に任せた!」と言わんばかりに。

これが、侍ジャパンの強さの秘訣であり、結果的にサヨナラという劇的な勝利を手にできた要因です。

そこに来て、その日も不調で良い所のなかった村上選手を交代せず、送り出す栗山監督。

解説者も言っていましたが、ここは代打で送りバントで2塁3塁にして、犠牲フライでも何でもとりあえず同点に持っていくのがセオリーかと思います。

それを交代せずに村上選手でいった監督。

後のインタビューで村上選手が語っていたことですが、ノーアウト1塁2塁という状況から、送りバントという選択肢も頭にあったようです。

でも監督が「思い切ってやってこい!」と送り出したそうです。

これなんですよ。これ。

もちろん、そこで打った村上選手凄いですよ。その前に2塁打でチームを鼓舞した大谷選手も凄いし、着実に出塁して村田選手にバトンを託した吉田選手も凄いんです。

吉田選手なんて、その前に同点スリーランホームラン打ってますからね。

WBCまで知りませんでしたけど、凄い選手だと思います。青白く光るくらい歯も綺麗だし(*’▽’)

でも全ては、そのチームを作り上げ、その雰囲気を作り上げた監督が一番凄いんだと思います。

この栗山監督の人柄あっての勝利なんでしょうね。

良いか悪いかは別にして、星野監督だったらこういう雰囲気にはなっていないかと。

全てがドハマりした結果なのだと思います。

いよいよアメリカとの決勝です。

勝つか負けるかは、その時の雰囲気や選手個々の実力や調子も影響するので何とも言えませんが、私が知る限り、過去最強のチームだと確信しています。

こういうチームの試合を見ることができたのは、私にとってとても大きい収穫でした。

本当に、久々にスポーツで心が震えました。

【追記】

侍ジャパン、優勝しましたね!凄い凄い\(^o^)/

でも、勝利以上に監督の功績が光っていると感じました。

この監督あっての選手選抜、一流選手の参加、雰囲気の醸成だったのではないかと。

決勝戦は、本当にハイレベルな投手戦になりましたね。

バカスカ打ち合うのとは違い、一見地味な戦いですが双方共に凄いハイレベルでした。

こういう1点を最後まで争う戦いも手に汗握って面白いですね。

準決勝後に対戦国メキシコの監督が言っていた言葉が、本当に的を得ていると思いました。

「今日の試合は、野球界の勝利だ」

そのとおりだと思います。

これだけの熱戦で世界の注目が集まり、ファンも増え、野球人口が増え、将来のスター選手が多く誕生することに繋がった試合でした。

勝ったのは日本でメキシコは負けましたが、これはまさに野球界の勝利です。

いや~本当に感動するWBCでした。

私も色々な刺激を受けたので、今後の自分の人生に生かしていこうと思います。

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