皆さんごきげんよう♪
2月17日、H3ロケットの打ち上げが直前に中止されました。
このニュースは、会見において記者が
「これは失敗ではないのか!?」
と詰め寄るも、JAXA(ジャクサ)の担当者が
「中止です」
と頑なに失敗を認めず、
「それを一般的には失敗と言うんですよ!」
と捨て台詞を吐いたことで注目を浴びましたね。
ご覧になった方も多いのではないでしょうか。
娘が小学校時代に国内留学で1年間種子島に滞在していたこともあり、私も宇宙センターも訪れたことがあるので、今回のニュースは他人事には感じませんでした。
これは失敗なのか、中止は失敗ではないのか、そもそもなぜ記者は「失敗」というワードにこだわったのか、今回は客観的に素人目線で分析したいと思います。
H3ロケットについて
H3ロケットは、JAXAと三菱重工が共同で開発している国産ロケットです。
現在の主流はH2(Ⅱ)であり、単純に最新のロケットになるのですが、このH3ロケットは打ち上げ費用を大幅に削減して、商業利用を目的に開発されている点が大きく異なります。
2014年から開発が開始され、2020年に試験打ち上げを目指していましたが、燃焼試験でエンジンに技術的問題が見つかり2021年に延期に。
しかし、2021年中に問題を解決できず時期未定でさらに延期に。
2022年にエンジン試験を行い、良好であったため2023年2月の試験打ち上げが決定しました。
打ち上げ場所は、種子島にある種子島宇宙センターです。
日本には複数個所ロケットの発射場がありますが、種子島のは最大です。メッカですね。
種子島へは、鹿児島空港でプロペラ機に乗り換えて行くか船で行くのですが、なかなか行く機会ってないですよね~(;^_^A
行っても天候などで延期になる確率も高いし・・・。
でもロケットの打ち上げは、離れた鹿児島市内からでも上がる様子を見ることができるんですよ!
ロマンがありますよね(*’▽’)
この打ち上げは失敗か否か
ここからは完全に素人の私見です。
まず、失敗だったかどうかは、見る観点によります。
「打ち上げ」という観点
「2月17日打ち上げ」という部分だけを見ると、残念ながら失敗でしょう。
日時を定めて着手した以上、それを実行できなければ一般的には失敗ということになります。
天候などの不可抗力以外の人為的・機械的な原因である以上、その日に成功しなかった時点で失敗ですよ。
ただ、専門的には失敗にはならないそうです。
あくまでも不具合が見つかったための延期であると・・・。
確かに打ち上げ後に軌道が外れたわけでもないし、爆発した訳でもありません。
被害は最小限に抑えられた失敗と言えるかと思います。
数日もあればエラーをチェックして再打ち上げ・・・となれば、誰もが納得するのではないでしょうか。
「H3ロケット開発」という観点
「H3ロケット開発」という観点から見ると、失敗ではないと思います。
開発の失敗とは、開発自体の終焉を意味するものであり、この試験打ち上げは開発のいち段階にすぎません。
失敗なき成功なんてまずないし、失敗を重ねて安全な運用が可能になる部分もあるはずです。
よってJAXAと三菱重工が諦めない限り、H3ロケットの開発自体は失敗とは言えません。
「ビジネス」としての観点
他方で、ビジネスの観点から見ますと、「失敗に向かっている」と言えるでしょう。
今回は商業利用を視野に開発していると言いましたが、三菱重工はすでに受注の向けた営業も行っています。
これが遅れに遅れると、商機自体を逃すことにもなります。
残念な例としては、同じ三菱重工が手掛けていた国産旅客ジェット機の開発が挙げられます。
国からの支援を受けつつ開発を重ねてきて、ANAや日航から267機受注していたにもかかわらず、2月7日に開発中止を発表しました。
設計変更などのトラブルが相次ぎ、コロナ禍が追い打ちをかけて2020年から凍結されていた事業で、事業化のめどが立たないというのが理由です。
中国では国産ジェット機が成功しているだけに、個人的にとても残念でなりませんでした。
そこにきてのロケット打ち上げ中止・・・。
まぁ事業としてはまだまだ途半ばであり、先ほども言ったとおり全体として失敗と結論付けられたわけではありませんが、ビジネスとして暗雲がたち込めてきた感は否めません。
ビジネスの世界では、納期を守ることは必須です。
普通の商品とロケット開発という一大事業を同列に語るのはナンセンスですが、ビジネスはビジネスで違いはありません。
もちろん、ロケット開発を甘く見ている訳ではありません。
0から開発することはとてつもなく難しいものであり、日本の頭脳が集結して取り組んでも簡単に成し得るものでもなく、トライ&エラーの繰り返しになることは想像できます。
私は開発に携わる全ての人をリスペクトしていますし、応援もしています。
でも、この日に打ち上げると言ったら、成功させなければならないのがビジネスです。
打ち上げが成功するめどが立ったからその日に打ち上げ(納期を)決めたわけですから。
素人が厳しいことを言うようですが、これは外国に対する日本の威信にかかわる問題でもあり、やると決めたのならばっちり決めてほしかったです。
第1弾ロケット点火後という、まさに発射直前での中止判断は、とても勇気の必要な選択だったと思いきや、自動診断で停止されたみたいですね。
私が機械なら「えいや~いったらんかい~」で続行していたかと・・・(;’∀’)
被害を最低限に抑えて次に望みを託した失敗であった、と私は認識しています。
記者の「失敗」というワードへのこだわり
多くの人が「そこまで言わなくても・・・」と感じたであろうこの会見。
担当者はあくまでも打ち上げ「中止」であり「失敗」とは認めませんでした。
なぜこの記者は、「失敗」というワードにこだわったのでしょうか。
私が思うに、
「H3ロケット相次ぐトラブル、ついには打ち上げ失敗!国産ジェットに続き事業中止か!?」
な~んていうセンセーショナルな見出しが頭の中にあり、そこに持っていきたかったのではないでしょうか。
なので、あくまでも担当の口から「失敗」という言葉を引き出したかったのでしょう。
個人的に、記者と言う職業の人たちはあまり好きになれません。
意地悪な言い方をすると、他人(法人含む)のアラを探して一般に知らしめるのが生業だからです。
「報道は正義だ」という考え方もあり、それ自体は否定しませんが、本当に正義の心で従事している人がどれだけいるか・・・。
新聞も週刊誌も売れなければ意味がなく、売れるために一般大衆が好みそうな見出し、その見出しに沿った内容を書かなければなりません。
それも大変なお仕事だとは思いますが、個人的には好きにはなれません。
そこに相手の立場や心情を思いやる気持ちがないからです。
「世の人のため」と言いつつ、結局は社の利益のため、自分の名声のために自己都合で事実を捻じ曲げ、誘導している記者も多い印象です。
そして私の知る多くの記者が、エリート意識が高く偉そうでいつも他人をバカにしています。
情報を引き出すために、わざと失礼なことを言って怒らせることもあります。
もちろん全ての記者がそうではありませんよ。
取材により真実をあぶりだし、報道することで組織的な悪事などを明るみにして裁く!という熱意の方も知っています。
でも少なくともこの記者は、大衆が食いつきそうなセンセーショナルなタイトルと内容ありきで記者会見に臨み、自分が書きたい記事に沿った言葉を引き出そうとしたように思います。
結果的に、この記者はマイナスなイメージを負ってしまっています。
ざまー。
いずれにせよ、一番言いたいのは
「それを何と表現しようが、打ち上げを予定どおり行えなかった。」
のであり、その事実をどう言おうが事実は何も変わりません。
まったくもってこだわる部分ではないかと。
失敗と感じるなら、失敗と書きたいなら、書けばいい。相手に認めさせる必要はない。子供かよ。
どうでもいい。
あ~ど~でもいい。
日本を貶めたい外国の人ですか?
まぁ期待の裏返しの結果だと信じたい・・・。
最後にこれだけは言いたい
子供が留学中に種子島に行った時、ロケットの打ち上げ時期だったというのもあり、島中のホテルに技術者などの関係者が泊まっていました。
皆さん朝早くから夜遅くまで作業していて、本当に尊敬したのを覚えています。
ものすごく高度かつ困難なミッションに当たっていることは、みな理解しています。
今後、しっかりと検証と改善を行って、ぜひ早期に成功に導いて欲しいと切に願っております。
皆さん本当に大変だと思いますが、甘い安納芋食べながら頑張ってください!
何だかんだ言っても、日本中のみんなが応援しています(^^)/
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